2013年2月24日日曜日

剛性と軽快さ

昨日、ツイッターで少し話題となったので書きます。
剛性と軽快さについてです。

軽快さというのはヒルクライムで非常に重要になります。
もちろんヒルクライム以外でも大事ですが、ヒルクライムでは特に重要視されると思います。
特筆した軽快さは無いんだけど40km/h以上からが気持ちの良いバイク・・・なんてインプレが雑誌なんかにありますが、
そのものが良いか悪いか、このインプレが信用なるのか(笑)
という事は置いといたとしても、あまりこういうバイクはヒルクライムに使いたくないですね。
ヒルクライムだと実力がある人が平均20km/hくらいですからまず向かないでしょう。
大半のアマチュアはそれ以下の速度になるのでより顕著です。
そんなのより軽快で25km/hまでの加速が良いバイクとかの方がヒルクライムには向いてるはずです。

で、そういうバイクってどんなのがあるの?
と聞かれると私が試乗したので最高だったバイクがCannondaleのSystem Sixでした。

SYSTEMSIX TEAM 1
07年ごろのフレームですが。新品で手に入るなら今でも買いますし、メインマシンにしたいくらいのフレームです。
珍しいことにリアがアルミ、フロントがカーボンのハイブリッドフレームです。普通と逆ですね。
このころのキャノンデールはまだ、フルカーボンフレームを作ってませんでした。
CAADで成功したアルミ屋としてずっとやっていましたが、カーボンの流れに逆らえず出してきたのがこれです。
とは言うものの非常に素晴らしいフレームです。リアをアルミにすることで、非常に高い反応性を持たせることに成功しています。
またリアがアルミというのを感じさせない快適さも兼ね備えてました。
これの感覚が忘れられず、事故後に新しいフレームを買う時はCAAD10とRA6でずいぶん悩みました。結果としてはBB30が気に入らなかったのでRA6にしましたが・・・

このフレームに乗ったときは衝撃を受けました。

まるで、バイク自身にモーターがついてるような感覚でした。
とにかく、踏んだ瞬間からの加速が素晴らしく、非常に反応が早いのですが硬いという印象は無く、ロスしてる感覚も無く、自然にバイクが前に進んでいく・・・そんな感覚でした。
振りも軽く、良く前に進む・・・私の中の理想のヒルクライムバイクです。

で、それを求めて色々と考え、パーツアセンブルをしたり、フレームを選んだりしてるのですがなかなか実現できません。
色々な知識や経験から反応が良くて、前に進むフレームは高剛性なフレームだ!
という答えを出していました。そのため今のRA6に乗っているのですが、どうも実際は違うようです。

剛性が高い=パワーロスが少ない≠前に良く進む
という感じなんですね。パワーロスが少なければ力が効率よく変換され前に進むような感じがするのですが・・・それは結局理想論なんだと思っています。
『人間とは不完全なエンジン』
先日読んだ栗村監督のトレーニング本に書いてあったのですがそれが原因だと思います。
仮に、人間が完璧なエンジン・・・というかBBにモーターが入ってるようなものと考えてください。
それだと、きっと高剛性なフレームの方が良く進むフレームになるはずなんです。
ところが人間はペダルを踏んでクランクを回して自転車を走らせます。
そのクランクを回す円周運動ではかならず踏む力にムラが出てます。
更には常にチェーンリングに対して水平に脚が動いて綺麗に踏んでれば良いのですが、現実には左右に足はぶれますし、ダンシングすればそれはより顕著になります。また、最初は綺麗に踏んでいたとしても疲れてきたりしてブレが大きくなることもあります。
そうなるとあまりに高剛性にしてしまうと、そのぶれた力を吸収できずに路面に伝えてしまい走行に悪影響を与えてしまうと考えてます。
私のRA6に乗っているとそれが良く感じます。元気で、ペダリングがうまくできてる間は走ってくれるのですが、疲れてきたり乱暴にダンシングすると、とたんに進まなくなり軽快さがなくなると感じてます。
これは私のRA6のフレームサイズが小さいことが大きく影響してると思うのですが、CBNの高校生レビュワーであるblue_monkeyさんに聞いたところ彼が乗っていたRCS6のサイズ49(RA6の兄弟機でカーボンバックになっています)でも同じような感覚があったそうなので、大きく間違ってはないと思います。
SystemSixは高剛性でしたが、おそらくそこらへんの剛性調整とかが凄く上手かったんだと思います。
現に今のCAAD10でも堅すぎるという話は聞かないので、そうなんだと思います。
逆にSuperSixEVOだと堅いという話は聞きますがあれは、高い出力を出してペダリングも綺麗なプロが使うためにそうしたんでしょうかね?
そうなるとアマチュアには無印のSuperSixの方が軽快に良く進むと感じるかもしれません。

ということで、必ずしも高剛性なフレームが軽快だということは無いと考えます。
恐らく、ライダーのペダリングの乱れを非常にうまく吸収してくれるフレームで、かつ剛性不足にならない程度の硬さを維持したフレームが軽快になるんでは無いかと今は考えてます。
ですから次ぎ買うフレームは剛性に気をつけないとなーって考えてるのですが、現実にフレームを買い換えるお金はありません(泣)
じゃあどうするのか?
簡単です。ペダリングを改善すれば良いんです。ペダリングが乱れてると進まないなら乱れないようにスキルを磨いてトレーニングすれば良いんです。
理想論では高剛性なフレームの方が良く進むのなら、人間を理想的なエンジンのように稼動できるようにすれば理想どおりの良く進むものになるはずです。
機材に文句を言わず、自分を磨いて解決する!
仮にしばらくしてフレームを買い換えたとしても、綺麗なペダリングを身につけておくのは絶対に悪い話ではないのでしっかりペダリングを改善しようと思います。
今年はボルトも抜いたことだし、3本ローラーを再開することができます。
実に2年ぶりでしょうか?それくらい久々に3本に乗ります。これでペダリングやバランスを鍛えて、改善しようと思います。
では、今日はここまで。

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