2013年5月12日日曜日

ジロ・デ・イタリア 2013 第8ステージ まとめ

今日のジロは第8ステージで53.5kmの個人TT。
長距離のTTになりますので得意不得意の選手でかなりのタイム差がつきます。
なので総合優勝を狙う選手たちにとって、このステージで遅れてしまうと致命的な差を生んでしまう可能性があります。
では、レースを見ていきましょう。

TTなので順位が下位の選手からスタートになります。
そして中盤にモビスターのアレックス・ダウセットが良いタイムを出して暫定トップになります。
そこから中堅どころがスタートしていきますが中々タイムは伸びず、記録は更新されません。
結局そのまま総合上位陣のスタート順が回ってきました。
総合上位陣でまずスタートしたのはウィギンス。
昨日は落車でタイムを落としましたが、今日は挽回のチャンスです。
今年はピナレロから新型のTTバイクを一人だけ供給されたようで、カラーも去年のオリンピックの金メダルをアピールするため、文字が金色です。(先日のマスターに紹介され​たものと同じです)
しかし、ウィギンスはどうも調子が良くありません。
去年のようなキレた走りができません。
調子が悪そうに走っていましたが、少し走ったところで併走のサポートカーにサインを出します。
止まったかと思うと何と新型のバイクを投げ捨ててしまいました。
そして何とサポートスタッフが持ってきたのは去年使ってた旧型のTTバイク。
そのままバイクを交換して走っていきました。
メカトラブルがあったようには思えません。パンクをしている気配もありませんでした。
恐らく、新型のバイクにまだ慣れていないのかしっくりこなかったので交換したものと思われます。
しかしTTでバイクを降りるのはかなりタイムロスしてしまいます。
それのリスクを負っても変えるという事は相当お気に召さなかったようです。
メカニックとピナレロの開発者は頭が痛いですね。

そこからウィギンスは踏みなおします。
中間計測では少し遅れたものの、徐々に挽回していきます。
そんな中、更に上位の選手がスタートし始めます。
勢い良く飛び出したのはBMCのカデル・エヴァンス。
スタート前から非常に集中してました。
積極的にダンシングしてペースを上げ、下りでは攻めたコーナリングを見せてくれます。
また、その後ではヘシェダル、ニバリも続きます。
そして最後はマリア・ローザのインサウスティがスタート。
有力どこ4人が走ります。
中間計測でエヴァンスは中々のタイムを出しました。
このまま行けば、優勝もありうるペースでした。
また、その後ではヘシェダル、ニバリが続きます。
しかし、ヘシェダルは伸び悩み良いタイムがでません。
そしてニバリはというと・・・中間計測で暫定トップに躍り出ました。
ニバリはそこまでTTは得意なタイプではありませんでした。
かなり改善してきたようです。
そしてゴールには調子が悪そうだったウィギンスが良いタイムで帰ってきます。
中間では沈んだものの、その後しっかり挽回し、暫定トップのダウセットから10秒遅れの2位でフィニッシュ。
途中のバイク交換がなければ・・・と考えてしまいますが、それを言っても仕方がないですね。中間では1分以上遅れていましたがそれを後半で挽回したということはかなりのペ​ースで走ったはずです。
昨日の遅れで少し危ぶまれていましたが、未だ優勝候補として健在でした。

そしてその後はエヴァンスがやってきますが、後半に少しペースを落としてしまったのか遅れてしまいます。それでも上手く纏め上げて、トップから39秒遅れ。
ウィギンスに対して29秒遅れとまずまず。
そしてヘシェダルはどんどんタイムを失います。
第3ステージでは積極的なアタックを見せたため調子がいいのかと思いましたが、意外と調子が上がってないようです。
結局2分以上遅れて17位でフィニッシュ。痛手を負いました。

一方で好調なニバリは今一どうだったのか正確な把握ができません。
タイム計測をずっと見てましたが明らかに第2中間のタイムがおかしくなっててかなり後れた表示になってました。恐らく計測ミスです。今年は正確だと思っていましたがやっぱ​りイタリアでしたw
実際は恐らく悪くない走りを続けていたはずです。
そのままゴールに戻ってきてトップから21秒遅れの4位でフィニッシュ。
ニバリがマリア・ローザを獲得しました。

結局、調子が悪く沈んだかと思われたウィギンスは、意外といい結果に終わり少しタイム差を縮めました。
ウィギンスとしては本来ならここで他を圧倒する走りを見せて、アドバンテージを得るはずでしたがそれはできませんでした。
逆に他の選手はニバリとエヴァンス以外が痛手を負い、特にヘシェダルは深刻なダメージを受けてしまいました。

今後の総合争いの有力候補はニバリとウィギンス、エヴァンスになりそうです。
ついではヘーシングやスカルポーニ、ヘシェダルといった感じでしょうか。
しかしヘシェダルは今日の遅れがかなり痛いので難しいか・・・
今年のジロはボーナスタイムがありますから、山岳ステージで上手く仕掛けて勝てば一気にかなり差をつめることができますが、それは同時にライバルにとっては一気にかなりの​差をつけることができると言い変えれます。
どうなるかまだまだ分かりません。
明日はついに1級山岳です。
楽しみですね。
では、今日はここまで。

P.S
ところで、今年のウィギンスは楕円ではなく真円のチェーンリングを使ってます。
何か理由があるのでしょうか?
ご存知な方がいらっしゃいましたら情報をお願いします。

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